平凡な日常から抜け出したくて借金
特に可も無く不可もなく、平凡な会社員として毎日を過ごしていました。
毎日車で通勤し、働き、退社する平凡な毎日でしたが、今思えばこのときが一番幸せだったと思います。
出社には毎日車を使うのですが、当時私の車はぼろぼろの軽自動車でした。
会社へ行った際にも同期は良い車だった為この時私は良い車を買おうと思いました。
しかし普通の会社員である私にはそんなお金はありません。
また家族や親戚、友達にも借りる当ては無い為、自分で何とかする必要がありました。
そこで私は借金をする事にしたのですが、殆どの業者では家族や知人の名前を借りる必要がありますし、家にばれるリスクもあります。連帯保証人などはもっての他でした。
その為その様な事がない、自分だけで借りる事の出来る業者を探した結果、ある業者に行き着きました。
結果としてはその業者が闇金だったのですが、当時の私は闇金と分かっていながらも軽い気持ちで借りていたのです。直ぐにお金を返せば大きな事態にはならないだろう、というのがその自信の根拠でしたね。
闇金でお金を借り、車を買ったときは何故か達成感がありました。平凡な日常から抜け出したというか、借金があることが逆にスリルのような、そんな手頃な感覚でいたのです。
また新しい車ということで同期にも自慢し、あの時は非常に充実した気分でしたね。
しかし、当然ですがそんな日々は長くは続きませんでした。
闇金を経験した方は1度はあるでしょうが、私はまず最初の利息を返済する時におかしいと思いました。
そう、借りた金額よりも利息が非常に高額なのです。
ここで異変に気付き、直ぐに法律事務所へ駆け込めれば私はまだ良かったのかもしれません。
高額な利息でしたが、私は最初だから仕方ないのかと思い普通に払う事にしました。
4回、5回と払っていくのですが、利息はどんどんと高まり徐々に生活は圧迫されていきます。
それでも家族にばれたくは無い為、払えない金額ではなかったので払い続けました。
ボーナスが振り込まれた際、一括で返還しようと思ったのですがこの時何故か返済額は借りた当時の2倍まで膨れ上がっており、どうしようもなく途方にくれました。
私の落ち込み振りを見た上司が気にかけてくれ、相談をしたところ法律事務所へ行ったところ返済がなくなったどころか過払い金が戻ってきた為上司と飲みに行ったのは良い思い出ですね。
闇金は非常に怖く、二度と手を出さないと共に上司に感謝し今も会社で働く事ができています。